“はじめまして”のお茶:ネパールのチャイ
PAPER SKY#26で紹介されている、モロッコのミントティー。取材班が訪れたときにもすぐにティーパーティが始まり、あっというまに一つの輪に。そんな風にお互いの心を通わすお茶のチカラ。世界各地には、そんなチカラを持つお茶がたくさんあります。
PAPER SKYオンラインでは、世界各地の“はじめましてのお茶”をレポートします。
これは私たち(YumYumの2人)の10年ほど前の話。
ネパールの農場で働く友人を頼って、はじめてネパールに行ったときのことです。農場のオフィスを訪ねると、職場のおじさんたちがどこからともなく集まってきて、やかんを火にかけ、グラスを持ってきて、私たちのためにお茶を入れてくれました。
くすんだ緑がかったグラスから立ち上る湯気。

ネパールでは「チャイ」と呼ばれる、紅茶の茶葉をミルクと一緒に煮て、たっぷりの砂糖を入れたもの。スパイス(カルダモン?)を少々きかせていて、いわゆるミルクティとはひと味ちがった甘さ。
互いに温かな空気に包まれた心地いい時間。はじめて出会った人たちでも、すぐに笑顔が浮かんだのは、不思議な香りの甘いチャイのおかげ。
今回、その友人にチャイの写真を探してもらったのですが、2年あまり暮らしていたにもかかわらず、チャイの写真は一枚もみつからなかったとのこと。それだけチャイは、ネパールの日常の風景に溶け込んでいる飲み物だということですね。
上の写真は、家にあるネパール風のグラスにミルクティーを入れて再現したものです。敷いてある布はネパールで買ったもの。

人や牛が行き交うカトマンズの路地は、にぎやかだけれどゆったりとした時間が流れています。道端では、子どもたちが手作りクジの店を開いていたりもします。



(植物園にて)
(本誌より)

